サービス残業
サービス残業とは、雇用主から正規の賃金が支払われない時間外労働のことで、賃金不払残業とも呼ばれています。このサービス残業の由来は、労働時間終了後に仕事をさせる姿が、まるで、賃金に関係なく、会社のために自主的に仕事をしているように見えることから、それをサービスしていると表現して生まれた言葉だと言われています。
サービス残業が行われる実態には、会社における仕事の消化具合にあります。人件費削減、派遣社員での補強など、近年の企業にとって、コスト削減は重大課題となっています。正社員への給料と会社の業績向上のために、削れるコストは削るというのが近年の企業の傾向です。そうした傾向から、どうしても、仕事を時間内に終えることが難しくなっています。しかし、その日の分はその日に終えたいのが本音です。そうしなければ、次の日からの分がどんどん重なっていきます。
そうした事態を防ぐためには、時間外労働をしてもらうしかありません。しかし、時間外労働には賃金を支払わなければなりません。コスト削減をしたい会社側にとっては、この賃金は痛手です。そこで、サービス残業というものが生まれてしまったのでしょう。こうした実態から、サービス残業についての真義が問われています。